(クレジット:Rina Maeda & SGH Moriyama High School)
かに座-55eは地球から約40光年離れた、かに座55番星Aを公転する系外惑星です。かに座方向の夜空を眺めれば、肉眼でも観ることができます。質量は地球の8.1倍、直径は1.99倍の地球型惑星であり、いわゆるスーパーアース(巨大地球型惑星)です。ドップラー分光法で2004年8月30日に発見されました。
この惑星は、惑星質量の3分の1以上がダイヤモンドであり、表面はダイヤモンドと黒鉛で覆われているため、ダイヤモンド惑星とも呼ばれています。内部のダイヤモンドは地球上で見られるものより純度が非常に高いとされています。さらに深層部では、液体状態のダイヤモンドが存在している可能性があるとも言われています。
このかに座-55eは主星からの距離が233万㎞と非常に近く、公転周期が17時間41分、表面温度約2,000Kと推定されています。最近の発見によると、この惑星の大気は水素を多く含み、水蒸気が殆ど無い一方、シアン化水素を豊富に含むそうです。高温という条件に加えて、毒ガスであるシアン化水素が多く存在するため、生命が存在する可能性は低いかもしれません。また、主星との距離が近すぎるために、将来主星の重力によって潮汐破壊されるのではないかと考えられています。
(文責:高木風香)
(修正担当:野津湧太)
55 Cancri e の詳しい情報はこちら。
http://www.exoplanetkyoto.org/exohtml/55_Cnc_eJP.html