TOI-2109 b

TOI-2109 b は、太陽系から 861.1 光年( パーセク)離れた恒星TOI-2109 を周回する系外惑星で 2021 年に公開されました.
恒星 TOI-2109 は視等級 10.0, 絶対等級 2.9 です.
この恒星は太陽の 1.4 倍の質量で、 半径は太陽の1.7 倍であり 表面温度は 6500 で、スペクトル型は F0です。
この恒星の惑星系で TOI-2109 b は、恒星 TOI-2109 のまわりを 公転周期0.7 日で、 軌道長半径 0.02 天文単位 ( 2541783.2 km)で公転しています

 

公転周期がわずか16時間。いつか消滅する?観測史上2番目に熱いホット・ジュピター(2022年現在)。

2021年にIan Wongを筆頭とする研究グループにより発見が公表された。
ヘルクレス座の方向におよそ855光年先に存在する木星より一回り大きい巨大ガス惑星であり、F型恒星TOI-2109の周囲を公転している。質量は木星の5.02倍、半径は木星の1.35倍で、恒星との距離が近くて表面温度が高温である「ホット・ジュピター」に分類される。
恒星であるTOI-2109からの距離が約240万km(太陽と地球の距離はおよそ1億5000万km)と極めて近くて、公転周期(地球における1年)がわずか約16時間しかないことが特徴的。

恒星のTOI-2109は太陽よりも一回り大きい表面温度の高いF型星であることから、距離の近いTOI-2109 bの昼側の表面温度は摂氏およそ3330度と推定され、同じくホット・ジュピターであるKELT-9 b(摂氏約4300度)に次いで系外惑星の観測史上2番目に高いとされている。
TOI-2109 bの軌道はいずれ主星TOI-2109への落下が予想され、1000万年後にこの惑星は存在しないかもしれないと語られている。

※恒星の名前にあるTOIとはTess Objects of Interest の頭文字で、太陽系外惑星探索衛星TESSの観測により惑星が存在する可能性が示された天体のカタログを意味している。TOIカタログにリストアップされた天体は、ドップラー分光法や直接撮像法などの、トランジット法以外の観測方法によって追加観測が実施される。

TOI-2109: An Ultrahot Gas Giant on a 16 hr OrbitIan Wong et al 2021 AJ 162 256

TOI-2109: An Ultrahot Gas Giant on a 16 hr Orbit (iop.org)

Ultrahot Gas Giant Found Circling TOI-2109 | Sci-News.com

(文責:小川)

投稿者: exoplanetkyo